少し前からテレビで頻繁に取り上げられるようになった、睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気があります。現在旦那さんが治療中の病気です。
その名のとおり、寝ている間に呼吸が止まってしまうこの病。厳密には10秒以上の無呼吸状態が一晩(7時間)で30回以上、または1時間あたり5回以上あることを言うそうです。1時間当たり何回呼吸が止まるか少なくなるかの回数により重症度が決められます。
この病気、問題なのは合併症です。寝不足により昼間眠くなることから交通事故等のきっかけになりえますし、高血圧や心疾患、脳疾患、糖尿病などになる確率がグッと上がってしまいます。そのため必然的にSASの患者さんは死亡率も高くなりますので、積極的治療が必要です。ただ、呼吸さえちゃんとできれば普通の人と全く同じです。
原因は何でしょう?太っている方に多いイメージがありますが、首周りの脂肪はもちろんのこと、鼻の病気(アレルギーなど)や構造の問題(鼻、顎の状態)なども関係してくるため、痩せている方でもなることはあります。本人が寝ている間の事なので、きっかけは家族の方の発見が多いですね。いびきが大きかったり、呼吸が止まっていることに気づいたりします。
旦那さんは、ずっと以前からいびきがひどかったです。出会った頃は大学生で、当時体形はとてもスリム。ただ、鼻炎がひどく、とにかくいびきがひどいのが悩みのようでした。でもその時はSASなんて知りませんでしたから、呼吸が止まっているかなんで気にもしませんでした。そして、知るきっかけになったのはテレビの特集でした。ちょうど私が通っている耳鼻科でSASの治療をしてくれると知り、受診。検査の結果重度と診断され、現在の治療に至ります。もう10年くらい続けているでしょうか。
治療は重症度によって変わります。基本は原因の除去。太っている方は減量、鼻炎の方はその治療です。また、顎の関係でなっている方は、マウスピースを装着する場合もあるそうです。旦那さんは重度ですから、いきなりCPAPと呼ばれる装置を使用することになり、並行して減量の指示がありました。
CPAPとはContinuous Positive Airway Pressureの略だそうで、要はマスクを装着して強制的に空気を送り込んで無理無理にでも呼吸させる方法です。
現物はこんな感じ。
上にあるのが機械で、下にあるのがマスクとそれを固定するベルトです。
これを毎夜装着して眠ります。私もつけさせてもらったことがあるのですが、例えるならドライヤーを鼻に当てながら寝る感じでしょうか(;^_^A。試しにそのまま寝てみたら、呼吸ができなくて苦しむ夢を見ました(笑)。ただ、マスクからでる空気の圧は医師がその人の状態により決めるので、適切だったら苦しくないのかもしれません。でも、旦那さんも慣れないうちはよく夜中に外していることがありました。私が気づいたときは本人を起こしてつけてもらったこともありましたが、今は慣れたのか、ほとんど無くなりました。先日私が起きたときに久しぶりに外れているのを発見したのですが、私が「マスク外れてる!」というと、寝ているはずなのに条件反射のように着けなおしてました(笑)。10年経つと違いますね~。
CPAPは根本治療ではありません。なので、いつまでつければいいのかと不安にもなります。旦那さんの場合は以前はアレルギーが原因と思われましたが、住居の改善で、そちらは驚くほど良くなり、いびきも驚くほど小さくなりました。ただ、改善の一方で社会人になってから体にお肉がついてしまい…。大学の頃よりなんと20㎏以上太り、今度はそれで呼吸が困難に…。でも去年からダイエットが成功し、13㎏くらい痩せましたので、元に戻ればあるいはつけずに済むかもしれないと期待しています。
CPAPは維持が大変です。毎月受診しなくてはいけませんし、そのたびに自己負担で5,000円くらいかかります。それに健康保険にも制限が…。ただ、最近ようやく治療すれば健康な人と同じだと分かってもらえたようで、入れる保険が出てくるようで、もう少ししたら入れるようになれそうです。赤ちゃん産まれたら、やはり保険は入っておきたいですからね、期待してます。…まぁ、それよりも治ってくれるのが一番ですけどね。
目指せ、あと10㎏~