最近テレビでも取り上げられるようになりましたね、高齢の方の残薬問題。
「残薬」
その名のとおり余った薬です。お医者さんから処方されたのに飲まずに余ったもの。
これがまた結構多いんです。
よく聞くのが
「売るほどあるよ」
というセリフ。おいおい、ちゃんと飲んでおくれよ・・・。間違っても「薬はいりませんか~」などと売らないでほしいものです。
これもよく聞く
「在庫があるよ」
というセリフ。倉庫かなにかですか。
「薬局が開けそうだ」
などという強者もおられます。ここまでくると、なんのために受診をしてるんですか・・・。とツッコんでしまいそうです。
ここでかかりつけ薬局の意味も出てくるというもの。残りの数を把握し、医師に報告、処方の日数を減らしてもらうことで無駄な薬を減らすわけです。
ですが、これがスムーズにいかないんですよね・・・。
薬局では比較的患者さんとの距離が近く、割合話してくれるんですが、多いのが
「先生に怒られるからだまっといてよ、余った薬は捨てるからさぁ」
というものです。
お気持ちお察ししますよ。だって私も先生に怒られると凹みますから。でも、私は薬剤師。仕事はやりますとも。
「でもね、○○さん。薬ちゃんと飲まない状態で悪い結果がでて先生に薬飲んでないこと秘密にしてたら、どんどん薬が増えたり強くなったりしちゃいますよ?だから、まず今日からしっかりのんでみましょう。先生にうまく話せるタイミングをみて話してみるのはどうですか?」
と説得します。
本来でしたらこちらで医師に伝えて減らしてもらわないといけないんですが、患者さんによっては、「先生に直接話さないと怖い」「今日なら話せそう、と思った時に言いたい」という方もいますから、そこは柔軟に。
失敗すればそれこそ薬局への信頼は崩れ、患者さんは何も話してくれなくなってしまいます。
なので、次にいらしたときに
「先生にちゃんといえたよ~。今日薬減ってるでしょ?」
と話してくれたらホッとします。
どうしても1割負担だと薬代に関しあまり積極的になれなのかもしれませんが、薬の「在庫」があってもいいことないんです。
少しでもそういうのは減らしていきたいですね。